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こないだなんとなーくテレビを眺めていたんですが
その時やっていたのが
番組と番組の間の5分くらいのやつ。
若い、漆を掻く職人さんを紹介していました。
漆は、漆の木を金属の爪みたいなやつで引っ掻いて取るもので
だから、漆は「取る」もんでなく「掻く」もんだそうです。
で、とても驚いたんですが
その若い職人さん、以前は漆を塗る職人さんだったそうです。
あーそっちに行くというか、戻るんだーと感心しました。
逆ならありそうな感じです。
つまり、漆を掻いていた人が、塗ってみようかなと。
僕も木を扱っているわけだから
木がどうやって育つかとか、伐採されて製材されるかという事には
たしかに興味はあります。
だからといって林業に鞍替えするという流れにはなりにくいなーと思ってしまいます。
その若い職人さんは
「もっと良い漆を塗り師さん達に使ってほしい。」
というような事を言ってました。
漆を掻くには熟練した技術が必要なんだそうです。
漆器は漆を塗る人だけでは出来ないという事はもちろん承知していたつもりでしたが
せいぜい下地を作る人からの話くらいにしか思っていませんでした。
もーっと遡るべきなんですね。
漆の木を育てる人はもちろん
漆を掻く道具を作る人
その道具の材料になる物を作る人、育てる人
ものすごい人と時間をかけた共同作業なんですね。
今さらながらすごい事に気付いてしまったようで
感動したというより、ビビってしまいました。
普段、僕一人で作業してるつもりだったけど
たしかに家具を作るという作業に限定して言えば一人なんですが
その1脚の椅子の後ろに、何人の人が関わっているんだと考えたらクラクラします。
あんま調子に乗ってらんねえなーという気持ちです。
いやいや乗ってないけど。
乗ってないよ。
今朝は長崎の人が育てたヒジキやら宮城の人が育てた大豆やら
それを乾燥させた人やら袋に詰めた人やら
トラックで運んだ人やらスーパーの棚に並べた人やらの事を思いながら
五目煮を作りました。
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